Q.直接工事費を3千円減らしたのに経費計算し直したら工事価格が25万円増えた

A.直接工事費を減らしても工事価格が増額される場合はあります。

直接工事費を減額したのに工事価格が増加するケースについては、経費率の端数処理や経費率等の算出範囲をまたぐ際等、さまざまな要因に起因して起こり得ます。

以下に示す事例は、直接工事費を3千円減額した際、工事価格で25万円増額されるケースです。
一般的に、対象額が減額されると経費率は上昇します。
このケースでは一般管理費率の算出対象額が5千円の減額になりましたが、一般管理費率は算出過程における端数処理で0.01%上昇しました。
そして対象額が大きかったため、0.01%の一般管理費率上昇による増額分が25万円となり、直接工事費減額の影響を上回る結果となります。
直接工事費を3千円減額した際、工事価格で25万円増額されるケース
・直接工事費   :1,962,868,000 → 1,962,865,000 (マイナス3千円)
・一般管理費対象額:2,538,310,000 → 2,538,305,000 (マイナス5千円)
・一般管理費率=-4.97802×log10(2,538,310,000)+56.92101
       =10.104998…
       ≒10.10
        ↓
 一般管理費率=-4.97802×log10( 2,538,305,000 )+56.92101
       = 10.105002…
       ≒ 10.11 (プラス0.01%)
・一般管理費=2,538,310,000×10.10%=257,384,634
          ↓
 一般管理費=2,538,305,000× 10.11%257,637,957 (プラス253,323円)
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